飄々リベル

30代でフリーランスになった無謀な日記

「リスクを取るって何?」と思っていた私が実際に動いてみてその真意に気付いた話

投資や起業、自己啓発界隈では「リスクを取れ」と頻繁に言われる。例えば下記のようなことである。

 

・「お金持ちとそうでない人の違いは何か? それはリスクを取っているかどうかだ」

・「成功の鍵はリスクを取ることにある。リスクを取らなければ失敗することはないが、成功することもない」

・「好きなことで生きていきたいなら、まずはリスクを取ろう」

 

かつて新卒入社した会社が嫌で嫌で仕方なかった頃、仕事をしない生活に憧れていろいろとその方法を調べていた時にもその文言は頻出した。「リスクを取れ」。

また、かつて私が貯金を食いつぶして自立したニート生活をしていた頃、この貯金が増殖していったらいいのになーと夢想していろいろと調べていた時もだ。「リスクを取れ」。

 

私は思った。それは何だ。あまりにも抽象的でわけがわからないぞ。

 

しかしその数年後、必要に迫られて自ら動いてみることで偶然にも「『リスクを取る』とはこのことを言っていたんじゃないか」とその意味を知ることとなったのだった。

 

 

 

安月給の零細企業で迎えた転機

二度の転職の末、家族経営の零細企業に就職した。社長の息子の口利きで入社したのだが、いろいろとあってその息子(学生時代の友人)は早々に辞めて別の仕事を始めてしまった。会社の業績は誰が見ても強烈な右肩下がりで、跡取りもいなくなった。

私は私で相変わらず「働きたくないなー」なんて思いながら安月給のその仕事に甘んじていたわけだが、問題のあるパート社員が入社してきたことでストレスが頂点に達した。

 

仕事終わりや休日は趣味でウェブサイト運営をしていたのだが、ちょうどその頃、思いつきで収益化施策を行ったところ、お小遣い程度の金額が入ってくるようになった。

会社の業績は右肩下がりでいつ潰れてもおかしくない。そもそもが仕事をしたくない。加え、問題のある社員のためにストレスにさらされている。

「これしかない」と私は思って行動に移した。

 

出勤日数を減らしてサイト運営に没頭

会社に「やりたい事があるので週2日出勤にしてくれ」と頼んで、二つ返事で承認された。そもそも人件費が逼迫していたことが問題となっており、断る理由がなかったようだった。

で、週5日もの自由な時間を手に入れた私は自宅でウェブサイトの運営に本気で取り組んだ。モチベーションやスケジュール管理の本を読み込んで、生活に取り入れた。個人ブログのようなものを運営していたので記事を投稿しまくった。

週2日の出勤日にも休憩中のスキマ時間に記事を作成し続けた。いまいち気が乗らない時には役に立ちそうなビジネス書を読んでいた。ビジネス書なんてそれまで一度も読んだことなどなく、なんなら「ビジネス書ww」と馬鹿にしていたくらいだった。

 

で、どうなったか。

ウェブサイト収益は順調に伸び、約1年後には週5日で働いていた頃の給料を超えた。自分でも驚いた。実力以外の運の要素が強かったように思うけれど、それでもなんとか成功と呼べる状態に至ることができたと思っている。今では会社も退職し、今はフリーランス(個人事業主)として自宅で仕事をしている。

それで私は思った。ああ、これがリスクを取るってやつか。

 

で、リスクを取るとは具体的に何?

あくまでも私の場合だけれど、上記で言うところの「リスクを取る」とは、

 

「給与という毎月定額支給されるものを敢えて減らして、自分の裁量で稼げる範囲を広げた」

 

ということになる。

週2日出勤で日給8,000円だったから、月給手取りで4万円程度である。月の支出を10万円以内に抑えるようにしていたけれど、それでも給与だけでは6万円の赤字である。その「リスクを取って」やりたい事をやったということである。

もちろん、もっとリスクを取る人ならば会社を辞めて自分の事業に全力投球するだろう。だけど、その勇気は私にはなかった。私にとっての最大限の「リスクを取る」は「週2出勤」だったのだ。

目論見としては、2年以内に生活できるくらいの収益になればいいな、駄目だったら最悪もう一度会社に頼み込んでシフトを増やしてもらうしかないだろうと考えていたのだが、思ったよりも速く収益化が進み、貯金を殆ど減らすことなかったのは幸運だったと思っている。

 

結果的にリスクを取っていた

間違えてはいけないのは「よーし、リスクを取るぞ!」と意気込んでリスクを取ったわけではなく、後から考えたら「あー、あれがね」と結果的にリスクを取った状態になっていたということである。

やりたいことや目標が具体的にあって、そのやりたいことを実現するためにはリスクを取らざるを得なかった。この場合の目標とは「ウェブサイト運営で生活していけるだけの収益をあげること」である。

 

そもそもが会社の経営は目に見えて傾いていたからいずれ転職を余儀なくされるだろう。だけど私は働きたくない。ムカつく社員が入ってきてストレスはピーク。そんな時に趣味でやっていたサイトから収益が少し上がった。これだ、と思った。

全ては偶然の産物だと今でも思う。うまい具合にタイミングが重なって、結果、小さいけれど「リスクを取る」行動を起こすことに繋がった。

 

これから「リスクを取る」人への2つのアドバイス

僭越ながら、これからリスクを取ろうと考えている人や「リスクを取るって何なん?」と思っている人に私の思っていることを書いていきたい。

私はそもそもかなり慎重なタイプでリスクを冒すというのが大嫌いだった。ギャンブルは絶対にやらなかった。外は危険がいっぱいだから家にずっといたいと今でも考えている。「だいたいリスクを取るって何だよ。成功者だからそんなことが言えるんだろ、偉そうに」と思っていた。だから、こんなことを言うのは本当に僭越だ。ポジショントークのきらいさえある。だけど書く。

 

1. リスクを取れ!に惑わされないこと

逆説的になってしまうけれど、一つ目は世間が仰々しく言う「リスクを取れ!」に惑わされるなと言うことである。自身の中に確固たるビジョンや具体性なく、言葉だけを真に受けて「よーし、リスクを取ればいいのか、会社を辞めよう!」「よーし、全財産を投資しよう!」と盲目に焦ってしまってもあまり良い結果にならないのではないかと思う。

もちろん、良い結果になるかもしれないから一般化はできないのだけれど、まずは妄信的にならずに、冷静に具体的に自分の頭で考えてみるところから始めたほうがいいように思う。

 

私の友人に「30歳にもなって何も達成できていない。このままでいいのか」と思い悩んだ末に思い切って地方議会選挙に立候補した者がいる。要するに「リスクを取った」わけだ。晴れて当選した。だけど、当選してから1ヶ月もしないうちに「軽率だった。選挙になんて出なければ良かった」と漏らし、当選から数年経った今でも暗澹たる表情でそう言い続けている。

友人には誠に申し訳ないが、ビジョンなく衝動や焦燥を動機にして動いてもあまりいいことはない実例であると思う。

 

2. 好き・得意を伸ばす

二つ目は月並みだけれど、好きなことや得意なことを伸ばすことを考えようということである。自覚はしていなかったが、思春期あたりの頃から周囲に文章を書くのが上手だねと言われたことが何度かあった。

そして何よりも、何かを書いている時には没頭できることについては自覚があった。趣味でやっていたウェブサイトも、全くお金にならないしアクセス数も殆どないのに「好き」という理由だけで約10年間も記事を書いて更新を行っていた。仕事が忙しくて離れてしまうことは度々あったけれど、そのうち戻ってきて何事かを書いていた。

 

それで生活できるかどうかとは別問題なので「好きなことで生活しろ」と強引に一般化することはできないけれど、好きなことが一つもない人はいないのではないだろうか。そこに何らかのヒントがあるような気がする。

私の場合だと、本来なら全くお金にならない趣味のふざけた記事を書くのが好きなのだけれど、収益性の高い真面目な記事を書くのも苦痛ではないので、何とか個人事業を収益化できている、といった具合に。

 

まとめ

「リスクを取れ」という言葉はとても抽象的で、わかりにくい。ポジショントークの響きさえある。

だけど、実際に私が結果としてリスクを取っていた些細な事例をここで紹介してみた。例えば「会社に行くのが死ぬほど嫌だ」とかつての私のようにもがき苦しんでいる人のヒントや参考になればとても嬉しい。

 

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 ▲「稼ぎを何倍にも拡張できる」仕事を選べ。働いた時間や仕事量に縛られて稼ぎが決まるのではない仕事にしろ。(P67)